議事録でできること

議事録は、会議で何が決まり、誰がいつまでに何をするのかを残す文書です。 chaff は、日付と曜日の食い違い、議題の番号の抜け、予告した数と項目の数の食い違いを機械で見つけます。ジャンルは business/meeting-notes です。議事要旨も同じジャンルで見ます。

議事録でよく起きること

議事録は、会議の途中や直後に急いで書きます。前回の議事録を写して作ることも多くあります。

崩れ例
曜日が合わない前回の日時を写し、日付だけを直した
議題の番号が飛ぶ議題 3 を飛ばしたまま、番号を振り直していない
数が合わない「決定事項は次の 3 点です」の下に、2 つしか書いていない
文末が混ざる「〜した。」と「〜しました。」が、一つの議事録に混ざる
誰が決めたか書いていない「B 案で進めることが決定された」

最後の 2 つは、後から読む人が「誰が決めたのか」を確かめられなくなります。

chaff が見ること、見ないこと

このジャンルで見る主なルールは、次のとおりです。どれも既定で動きます。

ルール見つけるもの
date-weekday-mismatch日付に添えた曜日が、暦と合っていない所
numbering-gap議題の番号の抜けや重なり
announced-count-mismatch予告した数と、すぐ下の箇条書きの数の食い違い
no-mixed-desumasuです・ます と だ・である の混ざり
latin-spacing日本語と英数字の間の空白の、付け方の揺れ

見ないことも決めてあります。

  • 発言の中身が正しいかは見ません。会議で本当にそう決まったかは、出席した人が確かめます。
  • 宿題に担当者が書いてあるかは見ません。表の空いた欄は、人が見て埋めます。
  • 宿題の期限の「10月14日」には曜日が無いので、照らすものがありません。年の無い日付に曜日が添えてあれば、その前に年まで書いた日付から 5 か月以内になる年として確かめます。
  • 誰がしたのかが無い受け身(「決定された」)は見ません。議事録は会議がしたことを書くので、主は形の上では会議です。指摘すると、ほとんどの議事録に出てしまいます。

かけてみる

準備がまだなら、先に準備するを済ませます。次の議事録を gijiroku.md という名前で保存しました。

# 第12回 サイト改修定例 議事録

- 日時:2026年10月7日(火)10:00〜11:00
- 場所:本社 3階 会議室B
- 出席:山田(営業部)、鈴木(情報システム部)、佐々木(ささき制作)
- 記録:鈴木

## 1. 前回の宿題の確認

前回の宿題は、すべて終わっていました。問い合わせフォームの不具合は、9月30日に直しました。

## 2. トップページの案

佐々木から、トップページの案を 2 つ説明した。A 案は写真を大きく使い、B 案は新着情報を上に置く。

意見交換の結果、B 案で進めることが決定された。

## 4. 公開の日程

公開日は11月20日とする。ただし、KPI の見直しの結果によっては、公開日を後ろにずらすことも検討されることとなった。

## 決定事項

決定事項は次の 3 点です。

- トップページは B 案で進める
- 公開日は 11 月 20 日とする

## 次回までの宿題

| 担当 | 内容 | 期限 |
| --- | --- | --- |
| 佐々木 | B 案のデザインを仕上げる | 10月14日 |
| 鈴木 | サーバーの移行の手順を確認する | 10月14日 |
| | 写真の使用許可を取る | 10月10日 |

次回は 2026年10月14日(水)10:00 から、同じ会議室で行う。

--genre を付けなくても、chaff は「決定事項」の見出しを見て、議事録だと見分けます。画面の 1 行目の「ジャンルは内容から」が、その印です。 --compact は、1 件を 2 行にまとめて出す印です。

$ npx chaffjs gijiroku.md --compact

gijiroku.md   business/meeting-notes · 日本語   ジャンルは内容から

  3:6     error   「2026年10月7日」は水曜日です(火曜日と書いてあります)
                  date-weekday-mismatch
  4:10    info    日本語と前の数字のあいだを詰めています(この文書はふつう空ける。3 箇所のうち 1 箇所が違う)
                  latin-spacing
  4:15    info    日本語と英字のあいだを詰めています(この文書はふつう空ける。7 箇所のうち 1 箇所が違う)
                  latin-spacing
  10:1    info    この文だけ他と文末の調子が違います(本文の中で 3 文)
                  no-mixed-desumasu
  10:20   info    この文だけ他と文末の調子が違います(本文の中で 3 文)
                  no-mixed-desumasu
  18:1    error   「2」の次が「4」です(3 番目のはず)
                  numbering-gap
  22:1    info    見出し「決定事項」だけ番号がありません(兄弟の見出しは「1. 前回の宿題の確認」など 3 個が番号付き)
                  heading-numbering-mix
  24:1    info    この文だけ他と文末の調子が違います(本文の中で 3 文)
                  no-mixed-desumasu
  24:9    warning 「3 点」と予告していますが、すぐ下の箇条書きは2項目です
                  announced-count-mismatch
  29:1    info    見出し「次回までの宿題」だけ番号がありません(兄弟の見出しは「1. 前回の宿題の確認」など 3 個が番号付き)
                  heading-numbering-mix

指摘 10 件、動いていない rule 74 件

最初に出る指針

ジャンルを決めると、chaff は結果の最初にそのジャンルの指針を出します。よい議事録が満たすことを、原稿を確かめる問いの形で並べたものです。その下に、このジャンルで特に効く rule の名前が 1 行で出ます。

問いの多くはルールでは確かめられないので、指摘より先に読みます。 AI に書き直させるときも、AI は同じ指針に沿って書きます(AI にジャンルの指針を渡す)。

$ npx chaffjs gijiroku.md --genre business/meeting-notes

指針: 議事録(business/meeting-notes)

  下の指摘より先に、原稿がこれを満たしているかを確かめてください。

  - 日時・出席者・議題が冒頭にあるか
  - 決まったことと、話し合っただけのことを分けているか
  - 宿題ごとに、担当と期限があるか
  - 次回の日程と、持ち越した議題を書いているか

  このジャンルで特に効く rule: cushion-phrase-density, preamble-length, request-without-deadline, risk-disclosure, unsourced-number
  chaff.yaml の guide: で書き換えられます。出さないときは --no-guide。

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gijiroku.md   business/meeting-notes · 日本語   ジャンルは --genre から
…

パスや内容から推測したジャンルと、既定のジャンルでは、指針を出しません。違う種類の文書の指針は、かえって読み手を迷わせるためです。 --compact と --no-guide でも出しません。指針の文は、チームが chaff.yaml の guide: で書き換えられます(ジャンルの指針を変える)。

指摘の意味と直しかた

行指摘意味直しかた
3date-weekday-mismatch2026年10月7日は水曜日です曜日を「(水)」に直します。会議が火曜日だったなら、日付を直します
4latin-spacingほかは「B 案」と空けているのに、「3階」「会議室B」だけ詰めています「3 階」「会議室 B」と空けて揃えます
10、24no-mixed-desumasu議事録の多くは「〜した。」なのに、この 3 文だけ「〜ました。」「〜です。」です「〜した。」「〜である。」に揃えます
18numbering-gap議題 2 の次が 4 です3 に振り直すか、抜けた議題 3 を足します
22、29heading-numbering-mix番号付きの議題と並んでいるのに、「決定事項」「次回までの宿題」だけ番号がありません番号を振るか、番号付きの議題とは見出しの階層を分けます
24announced-count-mismatch「3 点」と書いたのに、2 つしかありません抜けた決定事項を足すか、「2 点」に直します

議事録が「〜した。」と「〜しました。」のどちらで書くべきかを、chaff は決めません。一つの議事録の中で少ないほうを指摘し、多いほうに揃えるよう勧めます。

16 行目の「決定された」と 20 行目の「検討されることとなった」は、誰が決め、誰が検討するのかが無い受け身です。このジャンルでは受け身を指摘しないので、人が読んで確かめます。宿題の表の 3 行目には、担当者がいません。これも chaff は見ないので、人が見て埋めます。

意味を読む検査は AI に頼む

npx chaffjs test を使うと、気をつけることを書いていないかを AI に読ませます。 npx chaffjs test gijiroku.md --dry-run で確かめると、1 箇所を送ると出ます。議事録で何を残すべきかは、会議ごとに違います。AI の答えを読んで、人が決めます。

chaff.yaml の始め方

議事録を置くフォルダに、次の chaff.yaml を置きます。

genre: business/meeting-notes
language: ja

required_sections:
  - 決定事項
  - 宿題

required_sections には、議事録に必ず要る見出しを書きます。「決定事項」や「宿題」の見出しが無い議事録は、required-sections が指摘します。書き方は 設定 の「社内用語と必須の見出しを決める」にあります。

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